まずは内容証明から

専門家に相談して残業代請求をする時、内容証明郵便を作成してもらいそれを使用して会社へ知らせるという手段が一般的です。内容証明郵便とは郵便局が通知をした内容を公的に証明してくれるものです。これは個人でも書けるものなのですが、法律の専門家である弁護士や、司法書士、行政書士の名前で書いてもらったほうが、もちろん間違いもありませんし、会社側へ警告の意味合いもずいぶん重いものになり、心理的圧迫の効果も見込んでいます。
この内容証明を受け取った会社側が、これではいけないということになり、その要求を呑んで請求額を支払ってくれるのなら特に問題はないでしょう。納得できればそれで解決となるのですが、残念なことに開き直ってしまい、支払ってくれる態度を見せない会社もあるのです。
そんな事態においては労働基準監督署に相談をするという手段をとりますが、それでもなお監督署の呼び出しに会社側が応じないような場合も数少ないケースとは言え、あることは事実です。
もしも会社側がこのような態度をとってきたとしたら交渉自体が不可能となってしまいます。そういった場合、次にとる手段としてはどのような方法があるのでしょう。

労働審判に持ち込む

実際の話、この段階までも開き直り続ける会社は稀ではあります。このように反発的な態度をとること自体が労働基準法に違反しているのを認めているようなものだと世間に思われても仕方がないからです。
そして、この先にあるのが労働審判と言われるものです。労働審判は、双方が必ずその場にいなければいけないので、対応を拒否している会社を話し合いの場に出すという目的で行われます。この労働審判は、裁判官1名と、素人裁判官と呼ばれる労使から任命される2名の合計3名によって、3回以内の期日で審理をしていくことになります。
また、仮に会社側から異議が唱えられたということになれば、それは通常の訴訟に移行していくことになるでしょう。
この事態になるくらいまでもつれて裁判になるというケースはそれほど多く発生するものでもありませんが、やはり裁判にて残業代を支払ってもらえたという事例も稀に出てくるのです。しかし会社側としても裁判にまで流れてきてしまうと残業代請求金額の、2倍から3倍までを支払わなくてはいけない事となっているようで、こうなれば会社側にとっては何かにつけて大きなダメージを受けることになり兼ねませんから、よほどのことがない限りは裁判へとは移行しないでしょう。
話がややこしくもつれないようにするためにも、専門家の意見とアドバイスにしっかりと耳を傾け、円滑に残業代請求が成立するようにしたいものですね。